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THIRDDAY

AM8:00、ノックがして昨日チェックインの受付けをしてくれた「ヨハンナ」という若い女性が、朝食に呼びに来てくれました。
食堂には私の他には誰もいません。宿泊客は、私一人だけのようでした。彼女は、食事中にもいろいろと世話をしてくれながら何かと話しかけてくるのですが、ドイツ語で話しているのでほとんど解りません。日本人の宿泊客がよほど珍しいのか、根掘り葉掘り色んな事を質問してきます。まあ、日本人観光客は、ほとんどここには来ないのでしょうから当然の事かもしれません。
このホテルにはもう一人「カリン」という英語を話せる女性がいて、朝食の後ヨハンナと3人で少しだけ会話しました。もっとも私は質問に答えていただけですが…
AM9:30、2人の女性に挨拶をして、チェックアウト。外に出てみると曇っていました。

アルトドルフ郊外

せっかくヴィルヘルム・テル所縁の地に来ているので、ウリ州の州都で、テルが息子の頭上のリンゴを射抜いた場面の舞台となったアルトドルフに行ってみる事にしました。
GPX−600Rと共に四森林州湖に沿って南下し、アルトドルフに到着したのはAM10:00頃でした。この頃には少しづつ雲が晴れてきていました。太陽に照らし出された山に、小さく引き千切られた雲がまとわり付いています。印象的な風景でした。 ツーリングはやはり雨が降っていないほうがいいですね。

広場にある有名なテルの像を見てから、アルトドルフの東隣の彼が生まれたという村ビュルグレンに「テル博物館」があるというので行ってみる事にしました。博物館の中には、彼が実在したかのような錯覚に陥ってしまう証拠の品や資料などが所狭しと並んでいます。

後からここに20人くらいの日本人学校の小学生が入ってきました。何人かの生徒が私を見て「日本人だ」と珍しい物でも見たかのような口振りで言いました。妙な気分です。しかし、彼らは引率の先生とガイドと一緒で、しばらく便乗してガイドの説明を聞かせてもらい、私はテルについてたいへん良く理解できました。

博物館から出てきた時、本当にテルは実在したと思ってしまっている自分がそこにいました。とにかく、ヴィルヘルム・テルこそスイスの理想の父親像のように思えます。

ヴィルヘルム・テルの像

テル博物館

AM11:30頃、再び出発。
天気も大分と良くなってきているので、ツェルマットへ行く予定を変更して、「トロア・コル」と呼ばれる有名な3つの峠のうちの2つ、フルカ峠とグリムゼル峠を越えてベルナーオーバーラント方面へ行く事にしました。
昨日見たあのすごいシェーレネン渓谷に立ち寄る事にします。ここには「悪魔の橋」と呼ばれる橋がありその上の岩壁には「悪魔の絵」が描かれていますが私が行った時は絵は修復中で見る事はできませんでした。
この橋が架けられた時に、到底出来そうにないその工事に、悪魔が力を貸そうと持ち掛けてきたそうです。その代わり最初に渡る者を差し出すという条件付きでした。そこで犬に最初に完成した橋を渡らせたという事です。悪魔に犬が吠え掛かっている絵が描かれているはずだったんですが…
修復中でカバーのしてある「悪魔の絵」の写真を撮っていると、「新聞記者」と名乗る男女が写真を撮っている所を撮らせてほしいと言ってきたので、カメラを構えた後ろ姿の写真を撮らせてあげました。ヨーロッパのどこかの新聞に、私の後ろ姿の写真が載ったのでしょうか?

悪魔の橋

アンデルマットにはPM12:40頃、到着しました。 ティールームに入り、少し遅くなりましたがパンを買って昼食にしました。時々、大砲のような音が聞こえます。昨日オーバーアルプ峠のくだりでも聞いたのですが、この辺りには軍事基地があるみたいです。演習でもしてるのでしょうか?

アンデルマットのティールーム兼パン屋さん

フルカ峠の途中アンデルマット方面

フルカ峠頂上

進路を西に取り、R19をフルカ峠へ。
明るく開けた緑の谷の斜面を少しづつ高度を上げながら登っていくと、谷底に川とFOの線路が見えました。長いアプローチの末、ようやく頂上(2436m)に到着。とりあえず記念撮影。
フルカ峠頂上を越え、少し下った所に、山岳ホテル「ベルヴェデーレ」があります。ここからはローヌ氷河がすぐ近くに迫っているのを良く見る事ができます。氷河の中にも有料で入る事が出来ますが、私は今回は入りませんでした。
ヘアピンカーブをどんどん下っていきますと、谷の向こう側の山肌に、ジグザグの稲妻状に登るグリムゼル峠が見えます。

フルカ峠からグリムゼル峠を望む

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